多賀神社

多賀神社は八王子の西の鎮守とされ、御祭神は 伊弉諾尊 いざなぎのみこと 伊弉冊尊 いざなみのみこと 。戦災を逃れた境内は昔の佇まいが残ります。拝殿には宮神輿渡御図をはじめ貴重な額が奉納されています。

宮神輿 市指定有形文化財

多賀神社の宮神輿は明治十五年東京浅草から購入したと伝えられています。昭和五十二年浅草寺錺師 松村清氏により解体修理を行い千貫みこしとして八王子まつり(多賀神社例大祭)の名物のひとつになっています。重さおよそ3t、高さ2.5mを誇る多摩地域最大規模の大神輿で、およそ1,600人の担ぎ手による渡御が勇壮に行われます。

産千代稲荷神社

慶長八年(1603年)大久保石見守長安の陣屋内に守護神として創立。御祭神は 倉稲魂命 うがのみたまのみこと 。例大祭は八月十五日、二月初午祭、四月下旬の長安祭。

日吉八王子神社

創建は、天慶三年(940年)。御祭神は 國狭槌尊 くにさづちのみこと 。一尺一寸五分の戴冠立像。例祭日は五月四日。

山車

元本郷町

元本郷町は多賀神社の鎮座する『宮町』です。山車は、昭和五十三年にそれまで使われていた曵き太鼓の台車を基に、堂宮形式の山車を建造したものです。車輪は八木町 清水考勇氏製作の鉄製源氏車です。

八木町

彫刻師 佐藤光重氏作の大鷲の彫刻がシンボルの二層鉾台形式、建造は大正三年工匠 萩原左文治氏といわれています。後部楽屋の花頭窓に軒唐破風が付設されているのがこの山車の特徴です。

市指定有形文化財 (山車)

日吉町

日吉町は多賀神社(一丁目町会)、日吉八王子神社(二丁目町会)の各氏子にわかれた町会で、大正六年八王子の山車としては最初の四つ棟造り堂宮形式として建造し、工匠 小澤美之吉氏、彫刻師 佐藤光重氏による正面唐破風の鬼板の彫刻「雌雄の孔雀」とアセチレンガスの灯りが印象的です。

市指定有形文化財(山車)

小門町

小門町は産千代稲荷神社の氏子町会で、平成十六年より八王子まつりに参加しています。昭和五十四年に西志村喜吉氏が建造した山車を平成十五年に譲り受けたものです。構造は二層鉾台形式、内輪四つ車です。

千人町一丁目

地元 青木晃氏が平成十七年に建造、千人町一丁目有志の協力により飾付等作成された四つ車・二層鉾台形式の手作り山車です。令和元年には、新調した「孔雀」を山車に乗せて披露しています。

追分町

山車は大正三年に建造されたといわれる二層鉾台形式で、灯りは今でもアセチレンガスを使用し、幻想的な雰囲気が漂います。彫刻は小松光重氏、新見常次郎氏らがあたったと伝えられています。
脇障子鏡板の「昇り龍、降り龍」など、光重氏の彫りの深さが見どころです。

市指定有形文化財 (山車)

八幡上町

明治期に一本柱立て人形山車として建造されました。大正四年には彫刻師 佐藤光重氏らにより大改修され工匠 小町小三郎氏があたっています。 江戸期から明治期にかけて鞍馬天狗と牛若丸の人形をのせていました。そのことから「鞍馬の山車」とよばれています。

市指定有形文化財(山車)

平岡町

平岡町の山車は二層鉾台形式で西志村訓一氏他有志により、地元の彫刻家 小林国生氏などの協力を得て平成二十年建造されました。一部の彫刻や塗物、飾付等は平岡町々会有志の協力により同年六月に完成しました。最上部の高欄は八木町のものを譲り受け付設しています。

八幡町一・二丁目

八幡町旧一丁目の山車は、大正七年に建造されました。工匠 萩原左文治氏、彫刻師 佐藤光重氏によるものです。「蝦蟇仙人」「鉄拐仙人」「玉取り龍」「素戔嗚尊の八岐大蛇退治」などの彫刻は、見ごたえがあります。
山車人形は明治二十年に三代目原舟月氏が手掛けた「神武天皇」で、平成二十一年に頭と衣装などの修理を行い、翌年には山車に乗せて巡行しました。

神武天皇 市指定有形文化財(山車・人形)

八幡町旧二丁目

江戸後期に建造の八幡町旧二丁目の山車は八王子最古です。明治二十二年以来の全面大改修が行われ、山車人形「諫鼓鳥」(かんこどり)が令和元年八月三日夜、およそ百年ぶりの立ち上げを行いました。山車人形の諫鼓鳥(かんこどり)は文政二年、八幡町在住の彫刻師 牧田巳之助氏の作と伝えられています。

諫鼓鳥 市指定有形文化財(山車・人形)

大横町

大横町は「八幡八雲神社・多賀神社」両神社の氏子に属しており、毎年上地区・下地区交代で参加しています。 山車は明治四十三年建造の二層鉾台形式、工匠 小町小三郎氏、彫刻は小松光重氏の作品と推測されます。

市指定有形文化財 (山車)

神輿

昭和十二年浅草の宮本卯之助商店作の屋根唐破風型神輿で、欅の手彫り彫刻がきめ細かく華美で、重厚感のある神輿です。

大横町の神輿は、平成七年に完成しました。本体の高さは約1.2m、総重量は約170㎏の光明型唐破風神輿です。

本郷町の神輿は、町内の市川喜久雄氏より寄贈され、昭和五十六年から八王子まつりに参加しています。真夏の陽に鳳凰が輝く、総重量約200㎏の神輿です。

昭和二十七年八木町宮崎神輿店より奉納され、平成十八年に修復した町内神輿です。

昭和九年皇太子殿下御降誕を記念し購入されました。昭和三十六年に修復作業が行われ今日まで担がれています。 台座二尺二寸、高さ五尺三寸

昭和五十八年 宮大工 武内義雄氏が古稀を記念にと手作りした神輿で昭和六十一年から八王子まつりに参加しています。台棒金具は鈴木正治氏作です。

平成十年に発足し、現在「鬼枡」「柚乃花」「胡桃」「闘鬼」「友好平岡」「高宰睦」の6団体で八王子まつりに参加しています。勇壮に神輿を担いでいます。

昭和五十二年に同好会神輿として会員が手作りで制作しました。神輿に鬼の彫刻がされ総重量3.75tになる上地区最大級の神輿です。